個人事業主が国民年金基金に加入すべき3つの理由

老後資金2,000万円必要と言われてから将来のお金のことを考えるようになった方が多いと思います。

会社員に比べると個人事業主は将来の年金において不利であることは間違いありません。

厚生年金に加入できないため、何もしなければ国民年金しかありません。

現時点で国民年金は月額65,000円程度ですから、老後2,000万円には程遠い金額です。

  • 個人事業主で老後資金に不安がある
  • 将来の資金をどうやって蓄えればよいのかわからない
  • 個人事業主だから定年がないので老後資金は必要ないと考えている

上記に当てはまる方はぜひこの記事を最後まで読み進めてみて下さい。

個人事業主が将来の資金を準備する方法として、国民年金基金を中心にお話したいと思います。

個人事業主の年金制度について

現在の年金制度は基本的に2階建て構造となっています。

会社員であれば国民年金+厚生年金ですね。

一方、個人事業主は会社員ではないので、厚生年金に加入する資格がありません。

そのため、何もしなければ国民年金しかなく、会社員に比べると将来への不安がありました。

その中で、平成3年から国民年金基金制度がスタートしました。

つまり、国民年金基金は個人事業主などの将来の年金に不安がある方のための制度と言えます。

個人事業主で国民年金を支払っていれば国民年金基金への加入資格があります。

掛金は所得と年齢から計算されます。

複数口掛けることも可能ですが、もちろん最低1口から加入可能です。

例えば、35歳男性、課税所得600万円だとすると、A型で10,140円、B型で9,135円となります。

A型とかB型については次に説明します。

個人事業主が入るべき国民年金基金のタイプは?

掛けるべき掛金は決まっていませんが、国民年金基金にはA型とB型があります。

A型とは15年間の保証が付いたものです。

年金受給前、もしくは受給期間中にあなたが亡くなった場合に遺族に遺族一時金が支払われます。

この保証を求めるかどうかはあなたの考え次第ですが、国民年金基金において一番人気はA型1口での加入とされています。

例えば、35歳でA型に加入したとします。

50歳で亡くなったら約167万円

60歳で亡くなったら約301万円

がご遺族に支払われます、遺族一時金は非課税です。

B型でも1万円の支給があるそうですが、微々たるものです。

家族のことを考えるのであれば、万が一の保証のためにもA型を選んでも良いと思います。

国民年金基金加入のメリットとして、掛金が全額所得控除に使えることが上げられます。

一般的な保険だと年間でも4万円程度が上限ですが、国民年金基金は全額です。

月額最大68,000円ですから、年間で最大816,000円もの控除を受けることが可能です。

先ほどの例のA型で考えると住民税・所得税から年間37,015円の控除が受けられることになります。

つまり、月額10,140円×12か月=121,680円の掛金でしたが、控除を考えると実質負担掛金は84,665円、月額にすると約7,055円と考えることができます。

毎月7,000円程度の掛金で将来の安心が手に入ると考えると悪くないのではないでしょうか?

国民年金基金加入のデメリットとは?

個人事業主が国民年金基金に加入するメリットをお伝えしてきましたが、デメリットについても知っておく必要があります。

1.支給年齢が65歳からであること

65歳になるまでは引き出すことができません、いざというときに役には立ちません。

2.脱退不可であること

一度加入すると特別な理由がない限り脱退はできない仕組みとなっています。

とはいえ、支払わなかったからといって何か罰則があるわけではありません。

その分受け取る金額は減額になりますが、その時々の事業の売上に応じて減額もできます。

上手く調整することができるので、大きなデメリットではないと考えられます。

3.利率が一定

現在利率は1.5%となっています。

これを高いと捉えるか低いととらえるかは考えようですが、極端なインフレなどが起こることを想定すると、低利率となります。

しかし、日本で今後それほど大きなインフレが起こることは考えにくいですし、低利率とはいえ自分で資産運用しなくても利益がでることを考えるとメリットとも言えます。

個人事業主が国民年金基金に加入するべき理由まとめ

  1. 個人事業主は国民年金しかなく、これでは十分な老後資金とは言えない
  2. 遺族一時金もあり、老後は掛金以上の支給を受けられる可能性がある
  3. 国の運営なので破綻のリスクも少なく、低利率だが確実に増やすことができる

これらの理由を考えると、国民年金基金への加入にはメリットが多くあることがわかります。

デメリットもいくつかあげましたが、リスクを背負うわけではありません。

ある程度事業が軌道に乗ってきたら、将来への備えとして国民年金基金を検討してみて下さい。

他にも個人事業主の老後資金のためにiDeCoや小規模企業共済もあります。

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これらもうまく活用すればより将来に安心ができますし、節税効果も大きいため現役中の恩恵もあります。

使える制度はうまく活用して賢いライフプランを立てましょう。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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