これまで私たちは、「個人の時代に入った」と何度も言われてきました。会社に属さず働く人が増え、副業やフリーランス、個人起業が当たり前になり、「個人で稼ぐ」こと自体は特別なことではなくなりました。
しかし今、その一歩先として訪れているのが「個性の時代」です。
単に個人で活動しているだけでは、選ばれにくくなってきています。これからは、「誰がやっているのか」「どんな人なのか」という“個性”そのものが、価値の中心になっていきます。
「個人の時代」から「個性の時代」へ
個人の時代がもたらしたもの
個人の時代とは、「組織に依存せず、自分で仕事をつくれるようになった時代」でした。SNSやオンラインツールの普及によって、誰でも発信でき、誰でも商品やサービスを提供できる環境が整いました。
この変化は非常に大きな意味を持っています。
一方で、個人が増えた結果、似たようなサービスや発信が溢れ、差別化が難しくなったのも事実です。スキルやノウハウだけでは、埋もれてしまう時代になりました。
なぜ「個性」が問われるのか
情報も商品も過剰な時代において、人は「正解」よりも「納得」を求めるようになっています。
誰から買うのか、誰の言葉を信じるのか。その判断基準は、実績や肩書きだけではなく、「この人の考え方が好き」「この人の生き方に共感できる」といった感覚的なものに移っています。
つまり、個性とは単なるキャラクターではなく、その人の価値観、選択の基準、人生の背景そのものなのです。
個性は「作るもの」ではなく「にじみ出るもの」
個性の時代において重要なのは、無理にキャラを作らないことです。
目立とうとしたり、誰かを真似したりすると、かえって違和感が生まれます。
本当の個性は、これまでの経験、失敗、悩み、選んできた道の積み重ねから自然ににじみ出てきます。自分では当たり前だと思っている価値観や感覚こそが、他人にとっては魅力的に映ることも少なくありません。
個性の時代に求められる発信とは
これからの発信で大切なのは、「正しさ」よりも「その人らしさ」です。
完璧なノウハウや結論よりも、「なぜそう考えるのか」「どんな背景があるのか」を語ることが、信頼につながります。
また、すべてを飾る必要はありません。迷いや葛藤を含めて発信することで、同じような感情を抱えている人と深くつながることができます。共感や共鳴は、こうしたリアルな言葉から生まれます。
個性は最大の差別化になる
スキルは学べば身につきますが、人生そのものはコピーできません。
だからこそ、個性は最も強力な差別化要素になります。
「この人だからお願いしたい」「この人の考え方に触れたい」と思ってもらえる状態をつくることが、これからの仕事づくりにおいて非常に重要です。
価格競争や実績競争から抜け出すためにも、個性を軸にした価値提供が求められます。
「個人の時代」から「個性の時代」へ | まとめ
個人の時代は、「一人で立つ力」を私たちに与えてくれました。
そして個性の時代は、「自分らしく在る力」を問いかけてきます。
無理に尖る必要はありません。誰かと違うことを証明する必要もありません。
自分が大切にしてきたもの、自分なりの判断基準を丁寧に言葉にしていくこと。それこそが、個性の時代を生き抜く最大の武器になります。
「個人であること」から、「自分らしくあること」へ。
今、働き方も生き方も、そのフェーズに確実に移行しています。