起業や副業をしていると、多くの人が「とにかく行動量を増やさなければ」と考えがちです。
朝から晩まで働き、タスクを詰め込み、休む間もなく動く――その結果、確かに短期的な成果は出るかもしれません。
しかし、長く続けると体力もメンタルも消耗し、結果的に仕事の質や成果が落ちてしまうことがあります。
そんな中で注目したいのが、「稼ぐ時間」と「育てる時間」を分けて考える発想です。この考え方を取り入れると、時間の使い方が明確に
なり、効率的に収益を上げつつ、未来の可能性も広げられるようになります。
「稼ぐ時間」と「育てる時間」
「稼ぐ時間」と「育てる時間」とは何か
まず、2つの時間を整理してみましょう。
稼ぐ時間
こちらは、直接的に収益に直結する活動の時間です。
顧客対応
商品やサービスの提供
クライアントへの営業
受注業務
つまり、動けば動くほどお金が生まれる時間です。毎日のルーティンとして確保することが重要です。
育てる時間
一方で、直接収益に結びつかないけれど、将来的な成果や成長につながる時間です。
新しいサービスや商品の開発
自己研鑽（勉強、スキルアップ）
ブランディングや発信の改善
人脈作りやコミュニティ活動
こちらは目に見える成果がすぐには出ないため後回しにされがちですが、長期的な収益と成長の源泉となります。
分けることで生まれるメリット
この2つを分けて考えると、次のようなメリットがあります。
集中力が高まる
「稼ぐ時間」にいるときは、収益に直結することだけに集中できます。
「育てる時間」には、アイデア出しや学び、長期的な戦略に集中できます。
一度に複数の役割を兼任しようとするより、圧倒的に効率が上がります。
成果の見える化がしやすくなる
稼ぐ時間は数値で成果が確認しやすいため、モチベーションが維持しやすくなります。
育てる時間も、「どの施策が将来の収益につながるか」を振り返りやすくなり、方向性の調整がしやすくなります。
精神的な余裕が生まれる
収益に直結することばかり追いかけると、常に焦りや不安がつきまといます。
育てる時間を意識的に確保することで、未来への投資感覚が生まれ、短期的な損得に一喜一憂しなくなります。
実践のためのステップ
では、実際にこの考え方を取り入れるにはどうすればよいでしょうか。
時間の棚卸し
まず1週間、自分の行動をすべて書き出してみます。
「これは稼ぐ時間か、育てる時間か？」と分けながら整理すると、どちらに偏っているかがわかります。
時間のブロック化
カレンダーに、稼ぐ時間と育てる時間をブロックとして設定します。
例：
午前中は稼ぐ時間（営業・顧客対応）
午後は育てる時間（企画・学習・発信）
時間帯で分けるだけでも、意識的に行動が切り替わります。
ルールを決める
育てる時間中は「稼ぐタスクには手を出さない」と決めます。逆に稼ぐ時間中は、アイデア出しや学習は控えます。
これにより、どちらの時間も最大限の効果を発揮できます。
定期的に見直す
育てる時間にやったことがどれだけ稼ぐ時間の成果につながったかを定期的に振り返ります。
ここで評価や改善を行うことで、育てる時間の質を高めることができます。
よくある誤解
「育てる時間はサボり」ではない
直接収益につながらないからといって、育てる時間を軽視すると、長期的に収益は頭打ちになります。
未来の稼ぐ力を作るための重要な投資です。
稼ぐ時間を削りすぎてもダメ
育てる時間ばかり確保しても、生活や事業の維持はできません。
両者のバランスが重要です。
「稼ぐ時間」と「育てる時間」| まとめ
「稼ぐ時間」と「育てる時間」を分けて考えることは、単なるスケジュール管理の話ではありません。
これは、目先の成果と未来の成果を両立させるマインドセットです。
稼ぐ時間で生活を支え、育てる時間で未来を支える
集中する時間を切り替え、迷いを減らす
長期的な成長と短期的な収益の両立を可能にする
起業や副業を続ける中で、つい「全部自分でやろう」と考えがちですが、この発想を取り入れるだけで、効率も成果も精神的余裕も圧倒的に変わります。
まずは、今日の1時間を「稼ぐ時間」に使うか、「育てる時間」に使うか、意識してみてください。
小さな切り替えが、未来の大きな差につながります。