「変わりたいと思っているのに、なかなか変われない」「何度も決意するけれど、結局いつもの自分に戻ってしまう」
そんな経験は、多くの人にあるはずです。そのたびに、「自分は意志が弱い」「根性が足りない」と責めてしまいがちですが、実は問題の本質はそこではありません。
本当に見直すべきなのは、あなたの意志ではなく“行動の引き金”です。
「行動の引き金」を変える
人は「決めて」動いているようで、実は「反応して」動いている
私たちは、日々の行動を自分の意思で選んでいると思いがちです。しかし実際には、多くの行動が無意識の反応によって起こっています。
・スマホの通知音が鳴ったら、つい手に取る
・疲れて帰宅したら、何も考えずにソファに座る
・嫌な仕事があると、無意識に別の作業を始める
これらはすべて、「行動の引き金(トリガー)」に反応して起きている行動です。
つまり、行動を変えられない理由は、「決意が足りない」からではなく、同じ引き金に同じ反応をしているからなのです。
行動の引き金とは何か
行動の引き金とは、行動が自動的に始まる“きっかけ”のことです。代表的なものには、次のような種類があります。
時間(朝起きたら、夜になったら)
場所(机に座ったら、家に帰ったら)
感情(不安になったら、退屈したら)
他人(連絡が来たら、頼まれたら)
人はこの引き金に、ほぼ無意識で反応しています。だからこそ、行動を変えたいなら、まず引き金そのものを変える必要があるのです。
行動を変える人が最初にやっていること
行動を変えられる人は、「もっと頑張ろう」とは考えません。代わりに、こう考えています。
「この行動は、何がきっかけで起きているのか?」
たとえば、「SNSをだらだら見てしまう」という行動があるなら、
・通知が鳴ること
・仕事に詰まった瞬間
・一人でいる時間
といった引き金が隠れています。
引き金が分かれば、対処はシンプルです。
引き金を変える具体的な方法
① 悪い行動の引き金を遠ざける
意志で我慢するのではなく、引き金自体を減らします。
・通知をオフにする
・スマホを別の部屋に置く
・誘惑が視界に入らない配置にする
これだけで、行動は驚くほど減ります。
② 良い行動に“既存の引き金”を結びつける
新しい習慣を作るときは、ゼロから始めないことが大切です。
すでにある行動に、次の行動をくっつけます。
例:
・コーヒーを淹れたら、1分だけメモを書く
・PCを開いたら、最初に今日の目的を確認する
引き金が明確になると、迷いが消えます。
③ 感情を引き金として利用する
不安や焦りは、悪者ではありません。
「不安を感じたら、紙に書き出す」
「焦ったら、深呼吸を3回する」
感情を行動のスイッチとして再設計することで、感情に振り回されなくなります。
自分を変えるとは「仕組みを変える」こと
行動が変われば、結果が変わります。
そして行動は、引き金によって決まります。
つまり、自分を変えるとは、
性格を変えることでも、意志を鍛えることでもなく、反応の仕組みを変えることなのです。
まずは一つ、引き金を書き換える
大きな変化を起こそうとする必要はありません。まずは一つだけ、問いを立ててみてください。
「この行動は、何が引き金になっているだろうか?」
その引き金を少し変えるだけで、行動は自然に変わり始めます。自分を変えたいなら、頑張る前に、引き金を変える。それが、最も現実的で続く自己変革の方法です。