記事

「いいね」が少ないのに選ばれる人の共通点

2025年6月20日

SNSが日常の一部になった現代では、フォロワー数や「いいね」の数が、その人の人気や影響力の指標と見なされがちです。

自分の投稿に「いいね」が少ないと、なんとなく価値がないように感じてしまったり、「もっとバズらないと」と焦ってしまうこともあるかもしれません。

しかし、実際のビジネスや信頼関係において、“本当に選ばれる人”が必ずしも「いいね」が多い人とは限らないのです。

むしろ、見た目の数字は目立たないのに、仕事が絶えなかったり、人から強く推薦される人が確実に存在します。

この記事では、「いいね」が少なくても選ばれる人に共通する特徴を明らかにしながら、“数字の奥にある価値”について考えていきます。

「バズる投稿」と「届く投稿」は違う

SNSを通じて、多くの人に届く投稿には2つのタイプがあります。

バズる投稿:面白さ、驚き、感情を刺激することで一時的に多くの反応を得るもの。拡散力が強く、誰にでも広がりやすい。

届く投稿:特定の誰かに深く刺さり、共感や信頼を生む投稿。反応は少ないが、長期的な関係や行動につながりやすい。

選ばれる人は、後者の「届く投稿」を積み重ねているケースが多いです。

たとえば、自分の価値観を言葉にしていたり、活動の裏側や想いを丁寧に発信していたり。そうした投稿は「バズらない」けれど、見る人の心に静かに届きます。

共通点①:数字より「誰に届いているか」を意識している

いいねの数を気にする人は、「どれだけ多くの人に届いたか」を重視します。

一方、選ばれる人は、「誰に届いたか」にフォーカスしています。

たとえば、ビジネスで成果を出している個人事業主やフリーランスの多くは、自分の商品やサービスに本当に必要な人へ向けて発信しています。

そこに“たった1人”でも「信頼できる」と感じた人がいれば、それは数字以上の価値を生みます。

実際、次のような現象がよく起こります。

・投稿に「いいね」は3件だけど、その1人が仕事の依頼をしてくれた
・コメントはゼロだったが、DMで「すごく共感しました」とメッセージが来た
・リアクションはないが、半年後に「実はずっと見てました」と言われた

このように、「見えない共感」は確実に存在します。

共通点②:「言葉選び」が丁寧である

選ばれる人は、SNSでの言葉の使い方が非常に丁寧です。

一見カジュアルな投稿でも、「誰かを傷つけていないか」「誤解を生まないか」「自分らしさが出ているか」といった視点で言葉を選んでいます。

こうした細やかな姿勢は、表には出ないかもしれませんが、読み手にはしっかり伝わります。

そこに信頼や安心感が生まれ、「この人なら任せられる」「この人と話してみたい」と思われるのです。

逆に、フォロワーを増やそうと極端な主張を繰り返したり、ウケ狙いの投稿ばかりしていると、短期的には目立っても、長期的な信頼は築けません。

共通点③:「実際の行動」で信頼を積み重ねている

SNSはあくまで「入り口」に過ぎません。選ばれる人たちは、オンラインでの発信と同じくらい、オフラインでの行動や実績を大切にしています。

たとえば、

・クライアントへの対応が誠実で丁寧
・約束をきちんと守る
・小さな仕事でも真剣に取り組む
・コツコツ続けている活動がある

こうした“地味だけど確かな行動”が、「この人に頼みたい」「信頼できる」と思われる決め手になるのです。

SNSで「すごい人」に見えるよりも、現実の場面で「信頼できる人」であることの方が、ずっと重要なのです。

共通点④:「ファンではなく信頼者」を持っている

バズる人は「ファン」がつきやすいですが、選ばれる人は「信頼者」がついています。

信頼者とは、たとえ毎回反応しなくても、心の中で「この人の考え方、好きだな」と思い、必要なときには真っ先に声をかけてくれるような存在です。

信頼者は、たとえばこんな人たちです。

・あなたの活動を静かに応援し、紹介してくれる人
・表には出ないが、ずっと見てくれている人
・何かあったときに、あなたを推薦してくれる人

「いいね」が少ないとしても、こうした信頼者の存在は計り知れない力になります。

数字に振り回されない自分でいるために

「いいね」や「フォロワー数」は、たしかに一つの“見える化された指標”です。けれどそれは、あなたの本当の価値を測るものではありません。

大切なのは、「目の前の誰か」にどう届いているか。

数字では測れない信頼、共感、安心感、それこそが、あなたが選ばれる理由になります。

投稿の反応が少なくても、心配する必要はありません。静かに、確かに、あなたの発信は届いています。

「たった一人の誰か」の人生に、小さくても深い影響を与えられる発信。それこそが、これからの時代において最も価値のある自己表現ではないでしょうか。

-記事