記事

「誰のために働きたいか?」が原点になる

2025年7月19日

「好きなことを仕事にしたい」
「自分らしいキャリアを描きたい」
「やりがいを感じられる働き方がしたい」

そんな想いを抱く一方で、つい「自分は何が得意なのか」「自分が何をしたいのか」ばかりを考えてしまい、キャリアや起業の第一歩が踏み出せずにいる人は少なくありません。

しかし、真に働き方やビジネスを持続可能にする原点は、「誰のために働きたいか?」という他者軸なのです。

自分だけの満足や自己実現をゴールに据えるのではなく、「あなたが誰の課題や想いを叶えたいのか?」を起点に据えることで、モチベーションの揺らぎは減り、成果につながる行動が促されます。

自己起点の限界を知る

自己実現や好きなことを軸にした働き方は、一見ワクワクしますが、次のような課題が起こりやすいものです。

  1. ブレ幅が大きい
    自分の好き嫌いは気分や流行とも連動し、変化しやすい。好きだったことがいつの間にか苦痛になり、軸が揺らぐ。
  2. 成果との乖離
    自分の興味がニーズとマッチしないと、需要が得られず継続が難しい。
  3. 孤立しやすい
    「自分のため」の働き方は、他者との共通点が薄れ、協力や共感が得にくい。

こうした課題は、自己起点で計画を立てる限り避けがたいもの。そこで「誰のために」を起点に据えると、状況は一変します。

「誰のために」がもたらす3つの力

1. 持続可能なモチベーション
他者の課題解決や幸せのために働くと、自分の感情や環境に左右されずに頑張れる。家族、コミュニティ、未来の利用者――大切な誰かを思う想いが、持続的な原動力になります。

2. ニーズとの一体化
「誰に」「何を」「どう届けるか」が明確になるため、自分のスキルや情熱を相手の課題とシンプルに結びつけられる。結果として、事業設計や商品開発が的確かつ早く進みます。

3. 共犯者を生む共感力
「同じ想いを抱える仲間」「自分の課題を理解し応援してくれる顧客」を自然と引き寄せる。他者のために働く姿勢そのものが、共感と信頼を呼び、紹介や口コミを生む大きな原動力に。

「誰のために働きたいか?」をビジネスに落とし込む4ステップ

STEP1:他者像を具体化する
「誰」のために働きたいのかを、ペルソナを超えて**「当事者としての一人の人物像」**で描きます。年齢や職業よりも「どんな悩みを抱えているか」「何に喜びを感じるか」を深掘り。

STEP2:自分と他者の価値マッチを描く
自分の持つ経験、スキル、情熱が、相手のどの課題解決に貢献できるかをリンクさせます。“自分軸”と“他者軸”の重なる部分をサービスやプロダクトのコアに据えましょう。

STEP3:共創のビジョンを打ち出す
「一緒にどんな未来をつくりたいか」を明確に語ります。提供するのは単なる商品ではなく、**「二人三脚で歩む物語」**です。

STEP4:成果を他者視点で定義し、可視化する
「売上」ではなく「誰が、どんな変化を得られたか」をKPIに。アンケートや成功事例を通じて、相手の声を積極的に発信し、自らの他者貢献の実績を示しましょう。

他者軸で成功する事例

子育て中のママ向け時短レシピサービス
自分自身の「フルタイム+育児」の苦労を原体験とし、同じ悩みを抱えるママへ「10分で作れる晩ごはん」を毎週配信。コミュニティでアイデアを募り、メンバーとともにレシピ本を出版。

シニア向けスマホ教室
父親がスマホ操作に困る姿を見て、60代以上の高齢者に特化。少人数制ワークショップとフォローアップ動画を提供し、受講者の「孫とのビデオ通話ができた」という声を紹介して新規集客に成功。

原点に立ち返る問いかけ

あなたが、誰の「何を」「どう」助けたいのか?
その人たちは、今どんな不安や課題を抱えているか?
あなたの経験やスキルは、その人たちの何を一番解決できるのか?
共に歩む未来像は、どんな笑顔を生むのか?

この問いに真摯に向き合うことで、働き方もビジネスも、他者への貢献を原点とした強い想いと一貫性を持つものになります。

自己実現の先に、誰かの幸せがある。そんな他者軸が、あなたのキャリアと人生を豊かに彩ることでしょう。

-記事