起業家ビギナー必見!起業に成功している人の社会適応スキル

2006年の会社法施行により、資本金1円から会社を立ち上げることが可能となりました。

その当時は資金の面で起業できていなかった人が多く起業したことでしょう。

しかし、それから15年が経過した今はどうでしょうか?

起業家の70%が1年以内につぶれる

と言われているのは、起業の難しさを表すと同時に敷居が下がりすぎた結果も反映しているかもしれません。

そこで今回は2012年に慶應義塾大学の北中サムさんが出している論文『起業家の性格的特徴とリーダーシップによる類型化』1)から、起業して成功している人の性格的特徴を考えてみようと思います。

成功者とは言っても、大企業で何十年も経っている大先輩ではなく、まだ10年足らずのフレッシュ起業家のアンケートですので、起業家ビギナー必見です!

起業に向いていない?なぜ日本人は起業しないのか?

まず、世界的に見て日本人は起業家が少ないと言われます。

そこには社会制度の違いなど多くの要素が関与していると思いますが、

北中さんの論文の中で興味深い表現がありましたのでご紹介します。

社会適応スキルと自己抑制キャパシティーを2つの軸に取った場合、起業家はどこに属すると思いますか?

あるいは、あなたはどこに属しますか?

ちょっと考えてみて下さい。

起業家は社会適応スキルも高く、当然自己抑制キャパシティーも高いと思いませんか?

実は違うと述べられています。

起業家は社会適応スキルが高く自己抑制キャパシティーが低い人であるとされています。

自己抑制キャパシティーが低いというのは、『会社で時間を無駄に使いたくない』とか『やりたくないことのために時間は使いたくない』ということ。

つまり、会社で与えられた仕事をすることには耐えられないというタイプの人が起業家に多いということです。

起業家とニートは隣り合わせの関係

自己抑制キャパシティーが低いというのは、ある意味、我慢できない人とも言えます。

ここで言う我慢できない人というのは、何でも我慢できないのではなく、くだらないことが我慢できないということです。

自分が大事だ、意味があると思える仕事に関しては、いくらでも時間を費やせることは大前提として必要なスキルです。

逆に、会社である程度のストレスにも我慢できる人というのは起業家には向かずサラリーマン向きと言えます。

ただし、ここが面白いところなんですが、社会適応スキルも自己抑制キャパシティーも低い人というのはいわゆるニートに属します。

つまり、ニートと起業家は紙一重とも言えるということです。

日本においては社会の中で我慢できない人は組織で活動できない人と一括りにされがちです。

そして、先ほどもお話した通り会社法の施行により誰でも会社を設立できる時代です。

ここの弁別ができずに社会適応スキルが低い人が起業するケースも多いことが予想されます。

これが会社が1年で70%がつぶれる1つの要因ではないかと考えます。

起業しても一人で仕事はできません。

著しく社会適応スキルが欠けていると事業がうまくいきません。

やはり、人との関りや人脈というのは事業を円滑に進行するという点で有利に働きます。

起業に成功している人の社会適応スキルまとめ

  • 社会適応スキルが高く自己抑制キャパシティーが低い人から起業家が生まれる
  • くだらないことを我慢せず好きなことに没頭できる能力が求められる
  • 日本ではニートと一括りとして扱われる?良く言えば組織の器に収まらない逸材

起業家に否定的な意見が混じっていたように思うかもしれませんが、仮に起業はせずに組織で働くとしても、起業家のマインドは持っておくべきであると筆者は考えています。

何にでも我慢できることが美化される時代は薄れつつあります。

これからは自分のやりたいこと、自分のためになることに全力で時間を費やしてみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

【参考文献】
1) 北中サム:起業家の性格的特徴とリーダーシップによる類型化https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/KO40002001-00002012-0024.pdf?file_id=125867

関連記事

ページ上部へ戻る