資金調達と節税 中小企業防止共済 加入の4つのメリット
- 2023/2/18
- 税金関連
取引先が倒産してしまった。
このままでは自分の会社も倒産してしまう。
そんな時に連鎖倒産を防ぐための制度
中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)
というものがあるのを知っていますか?
毎月の掛け金を支払うことで万が一の時に速やかに資金を借り入れることができる制度です。
制度への加入条件などは別の記事を読んでいただけたらと思いますので
今回は中小企業倒産防止共済に加入する際のメリットについてお話します。
中小企業倒産防止共済 4つのメリット
①連鎖倒産しないための借り入れ
まずはこの制度の最大の目的である連鎖倒産の危機に瀕した時の資金の借り入れです。
取引先がいきなり倒産してしまった
なんてことは珍しいことではありません。
そうなると、あなたの会社の売り上げが大幅に下がることになり、こちらに非がなくても倒産してしまう可能性があります。
そんな時にこの制度によって資金を調達しましょう。
この時にどれだけ借り入れができるかという
基準は2つ。
「実際の損害額」
と
「納付済みの掛金の10倍の金額」
の額の小さい方を借りることができます。
②節税できる
納付した掛金は全額を必要経費として計上できます。
掛金は月額5000円~20万円の範囲で設定できるため、非常に大きな節税効果が期待できます。
この月額の掛金も増額・減額・掛け止めができるため
その時に経営状況に合わせて、掛け金をコントロールできるのもメリットですね。
③解約時には掛金が戻ってくる。
契約を解約した場合しても、掛け金が戻ってくるため、無駄にならないというのはメリットです。
ただし、条件があり、12か月以上支払いを継続することです。
12か月未満で解約した場合は掛け捨てとなり、戻ってきません。
12か月以上40か月未満であれば8割。
40か月以上であれば全額戻ってきます。
④取引先の倒産がなくても借入れができる
この制度は基本的には取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐことが目的ですが
急遽、必要となった場合でも
「一時貸付金」として
借入れすることができます。
ただし、納付期間によって多少の上限が変わってきます。
計算方法は
12か月~23か月で掛金総額×75%×95%
24か月~29か月で掛金総額×80%×95%
30か月~35か月で掛金総額×85%×95%
36か月~39か月で掛金総額×85%×95%
40か月~で掛金総額×95%×95%
掛金総額800万円で760万円
となっています。
万が一に備えながら節税効果も高い中小企業倒産防止共済
いかがでしたか?
以上が中小企業倒産共済のメリットとなります。
デメリットについてはまた別の機会に解説いたします。
デメリットもありますが、連鎖倒産のリスクを防ぐとともに、節税効果が大きいというのが見逃せない点です。
いざとなれば一時貸付金としても利用できるので、万が一のために備えておくのも良いでしょう。